ドライバーの職場選び

運行管理者試験の合格率は29.6〜42.7%:CBT11回の推移と合格基準・受験資格

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ドライバーから運行管理者を目指すとき、最初に気になるのは試験の合格率と、何問取れば受かるかです。検索上位の記事は合格率を1〜4回分しか載せていなかったため(筆者調べ、2026年10月9日)、運行管理者試験センターの事業報告と結果発表から、CBT方式になってからの11回分をすべて並べました。

先に結論です。令和3年度第1回から令和8年度第1回までの11回で、合格率は貨物が29.8〜41.1%、旅客が29.6〜42.7%でした[1][2]。最新の令和8年度第1回は貨物41.1%、旅客42.7%で、どちらもこの11回で最も高い値です[2]。合格基準は、原則として30問中18問以上の正解に加え、出題分野ごとの正解数の条件も満たすことです[3]。

結論:運行管理者試験は「合格率の推移」と「分野ごとの基準」を押さえる

  1. 合格率は回によって30%前後から40%台まで動く:11回×貨物・旅客の22件のうち、30%台が17件、30%未満が2件、40%以上が3件でした(筆者の集計)[1][2]。
  2. 直近は上がっている:貨物は32.9%→34.1%→37.2%→38.9%→41.1%と4回続けて上がり、旅客も29.6%→34.1%→38.3%→42.7%と3回続けて上がりました[1][2]。
  3. 総得点だけでは合格できない:5つの出題分野のうち、法令の4分野は各1問以上、実務の分野は2問以上の正解が必要です[3]。

運行管理者試験の合格率:CBT方式11回の推移

表1は、試験センターの各年度の事業報告(令和3〜7年度)と、令和8年度第1回の結果発表のデータから、受験者数・合格者数・合格率を回ごとに並べたものです[1][2]。

表1:運行管理者試験の回次別の結果(出典:運行管理者試験センター 事業報告[1]・結果発表[2])

回次貨物 受験者貨物 合格者貨物 合格率旅客 受験者旅客 合格者旅客 合格率
令和3年度第1回34,164人10,164人29.8%6,740人2,196人32.6%
令和3年度第2回27,982人9,028人32.3%5,787人1,999人34.5%
令和4年度第1回28,804人11,051人38.4%5,403人2,167人40.1%
令和4年度第2回23,759人8,209人34.6%4,675人1,651人35.3%
令和5年度第1回26,293人8,805人33.5%5,158人1,780人34.5%
令和5年度第2回22,493人7,701人34.2%5,434人1,984人36.5%
令和6年度第1回24,993人8,224人32.9%6,469人1,984人30.7%
令和6年度第2回20,755人7,084人34.1%6,430人1,904人29.6%
令和7年度第1回25,318人9,428人37.2%7,611人2,592人34.1%
令和7年度第2回21,577人8,397人38.9%6,679人2,556人38.3%
令和8年度第1回29,323人12,061人41.1%7,128人3,047人42.7%
運行管理者試験(貨物)の合格率の推移の縦棒グラフ。令和3年度第1回29.8%から令和8年度第1回41.1%まで11回分
図1:運行管理者試験(貨物)の合格率の推移(CBT方式11回)

11回を通した合格率(合格者の合計÷受験者の合計)は、貨物が35.1%、旅客が35.3%でした(筆者の計算)。旅客の合格率が貨物を上回った回は11回中7回で、貨物が上回った回もあります[1][2]。どちらの試験が難しいとは、合格率からは言えません。

※令和6年度第1回は、台風10号で一部の会場が臨時閉鎖になり、対象者の試験期間が延長されました[1]。

試験の仕組み:出題数・合格基準・受験資格・費用

表2は、令和8年度第1回の試験案内などから、試験の仕組みをまとめたものです[3][4]。次の回を受けるときは、最新の試験案内で日程と費用を確かめてください。

表2:運行管理者試験の仕組み(出典:令和8年度第1回 試験案内[3]・受験概要ページ[4]・試験結果ページ[2])

項目内容
試験の方式CBT試験(筆記試験は実施しない)
試験時間90分
試験の種類貨物試験・旅客試験(両方を含めて1人1回限り)
出題数合計30問
出題分野貨物自動車運送事業法関係(旅客は道路運送法関係)8問/道路運送車両法関係4問/道路交通法関係5問/労働基準法関係6問/運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力7問
合格基準原則として総得点が満点の60%(30問中18問)以上で、かつ法令の4分野は各1問以上、実務の分野は2問以上の正解
受験資格事業用自動車(貨物軽自動車運送事業を除く)などの運行管理に関する1年以上の実務経験(試験日の前日まで。運転業務・営業・総務や経理などの管理業務は該当しない)、または国土交通大臣が認定する講習実施機関で、受ける試験の種類(貨物/旅客)に応じた基礎講習の修了(平成7年4月1日以降の修了、修了予定を含む)
受験手数料6,000円(非課税)
インターネット申請の利用料新規 660円(税込)/再受験 860円(税込)
合格後の手続き結果発表日から3か月以内に運輸支局などへ資格者証の交付を申請(しないと合格は無効)[2]
運行管理者試験の出題分野と問題数、合格に必要な最低正解数の表。法令4分野は各1問以上、実務7問のうち2問以上、合計30問のうち原則18問以上
図2:出題分野ごとの問題数と合格に必要な正解数(令和8年度第1回 試験案内)

表2から読み取れるのは次の3点です。

  1. 30問のうち23問が法令の分野:法令4分野の問題数は8+4+5+6=23問で、実務の分野は7問です[3]。
  2. 苦手な分野を捨てると不合格になりうる:18問以上正解しても、道路運送車両法関係(4問)で1問も取れなければ、合格基準を満たしません[3]。
  3. 受験資格は2通り:運転業務の経験は実務経験に数えられないため、運行管理の実務経験が1年に満たない人は、基礎講習を修了すれば受験できます[3][4]。

ドライバーから受けるときに確かめる4つのこと

表1と表2だけでは分からない点を、職場や試験センターの案内で確かめる項目にしました。

  1. 運転以外に、事業用自動車の運行管理の業務を1年以上しているか(会社に確認する)
  2. 実務経験が足りない場合、どの講習実施機関で基礎講習を受けるか、受講の締め切りは次の試験の申請に間に合うか
  3. 受験手数料や講習費用を会社が負担する制度があるか
  4. 次の回の申請期間・試験期間・結果発表日(試験センターの試験案内)

求人票で資格手当や役職の条件を読むときは、トラックドライバーの求人票の見方も参考にしてください。拘束時間のルールはトラック運転手はきつい?にまとめています。

よくある質問

Q1. 運行管理者試験の合格率は何%ですか?

最新の令和8年度第1回は、貨物が41.1%(受験者29,323人・合格者12,061人)、旅客が42.7%(受験者7,128人・合格者3,047人)でした[2]。CBT方式になった令和3年度第1回からの11回では、貨物29.8〜41.1%、旅客29.6〜42.7%です[1][2]。

Q2. 何問正解すれば合格ですか?

原則として30問中18問以上(満点の60%以上)の正解が必要です。あわせて、法令の4分野は各1問以上、実務の分野は2問以上の正解が必要です[3]。

Q3. 実務経験がなくても受験できますか?

ドライバーとしての運転業務は、受験資格の実務経験に該当しません。事業用自動車の運行管理に関する1年以上の実務経験がない場合は、国土交通大臣が認定する講習実施機関で、受ける試験の種類(貨物/旅客)に応じた基礎講習を修了すれば受験資格になります。修了予定でも申請できますが、決められた日までに修了する必要があります[3][4]。

Q4. 受験にかかる費用はいくらですか?

令和8年度第1回の試験案内では、受験手数料が6,000円(非課税)、インターネットでの新規申請の利用料が660円(税込)です[3]。基礎講習の受講申込みは、受験申請とは別の手続きです[3]。

出典(公式情報)

この記事を書いた人

もと:物流会社で22年、中間管理職を務めた元会社員。求人票の読み方や、手当・シフトの仕組みなど、現場を知る視点からドライバーの職場選びを解説しています。

受験を決めたら、まず自分の受験資格が実務経験か基礎講習のどちらになるかを確かめてください。
→ 試験の仕組み(表2)へ戻る

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