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トラック運転手のきつさは、どの仕事をするかで中身が変わります。手積みがあるか、何時に始まるか、泊まりがあるか。地場・長距離・ルート配送・宅配便関連の4つの仕事で公開求人を5件ずつ、計20件集め、求人に何が書かれているかを数えました。あわせて、国が決めている拘束時間などのルールも整理します。
先に結論です。求人20件のうち、手積み・手降ろしについて何も書いていない求人が10件ありました。「なし」と明記していたのは宅配便関連(拠点間の輸送が中心)の5件中4件で、長距離とルート配送では0件でした。年間休日の日数を書いていたのは20件中8件、始業が早朝(6時以前)か夜間(16時以降)の時刻を含む求人は9件でした[1]。
結論:トラック運転手のきつさは「仕事別」に求人で確かめる
- 荷役:今回の20件では、手積みの有無を書いていない求人が半分の10件でした[1]。
- 休日と始業時刻:年間休日の日数を書いた求人は8件。早朝か夜間の始業時刻を含む求人は9件で、ルート配送は5件中3件でした[1]。
- 拘束時間のルール:1日の拘束時間は原則13時間以内、延ばしても最大15時間です。1週間の運行がすべて450km以上の長距離で、住所地以外で休む場合に限り、週2回まで16時間まで延ばせます[2]。
仕事別に見たトラック求人20件の記載:荷役・休日・始業時刻
ドライバー専門の求人サイト「ドラEVER」で、正社員か契約社員を含むトラック・トレーラーの求人を、仕事ごとに一覧の掲載順に5件ずつ選び、2026年10月9日に詳細ページを確認しました。軽貨物・ワンボックスと業務委託だけの求人は除き、同じ会社は1つの仕事につき1件までにしています。地場には「地場・中距離」と書かれた求人も含めました[1]。
表1:トラック求人20件の仕事別の記載(各5件/取得日:2026年10月9日/出典:ドラEVER 各求人の詳細ページ[1])
| 項目 | 地場 | 長距離 | ルート配送 | 宅配便関連 | 全体(20件) |
|---|---|---|---|---|---|
| 手積み・手降ろし・バラ積みありの記載(一部・少なめを含む) | 2 | 2 | 1 | 0 | 5 |
| 手積み・手降ろし「なし」と明記 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 |
| 手積みの有無の記載なし | 2 | 3 | 4 | 1 | 10 |
| パレット・カゴ車・フォークリフトなど器具を使う荷役の記載 | 4 | 2 | 2 | 5 | 13 |
| 年間休日の日数の記載 | 3 | 2 | 1 | 2 | 8 |
| 休日欄に週休2日の記載 | 2 | 2 | 4 | 2 | 10 |
| 早朝(6時以前)の始業時刻 | 2 | 1 | 3 | 1 | 7 |
| 夜間(16時以降)の始業時刻 | 0 | 1 | 1 | 2 | 4 |
| 早朝または夜間の始業時刻 | 2 | 2 | 3 | 2 | 9 |
| 泊まり(運行先での休息・宿泊)の記載 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |

※宅配便関連の5件は、宅配便会社の拠点間の輸送(カゴ車・ボックス)が中心で、個人宅への配達ではありません。軽貨物は抽出の条件から外したため入っていません。年間休日は、範囲や「以上」「前後」の書き方を最初の数字に置き換えて数えました。各5件と少ないため、仕事ごとの割合は全体の傾向を表すものではありません。求人の本文は転載していません。
表1から読み取れるのは次の4点です。
- 今回の20件では、手積みの記載がない求人が半分だった:手積みの有無を書いていない求人は10件で、ルート配送は5件中4件でした[1]。
- 今回の20件では、年間休日の日数を書いた求人は8件:8件の値の真ん中(中央値)は108.5日でした。件数が少ないため、参考値として見てください[1]。
- 今回の20件では、早朝・夜間の始業時刻を含む求人が9件:ルート配送は5件中3件が早朝か夜間の始業時刻を含んでいました[1]。
- 今回の20件では、長距離で泊まりを書いた求人は1件:残りの4件は泊まりの有無を書いていませんでした。泊まりのない運行が多いという意味ではありません[1]。
トラック運転手の拘束時間のルール:改善基準告示
トラック運転者の拘束時間・休息期間・運転時間には、国の基準(改善基準告示)があります。表2は、2024年4月1日以降の基準を厚生労働省のポータルサイトから整理したものです[2]。
表2:トラック運転者の改善基準告示の主な基準(2024年4月1日以降/出典:厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト[2])
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 拘束時間(1年) | 原則3,300時間以内(労使協定で3,400時間以内) |
| 拘束時間(1か月) | 原則284時間以内(労使協定で310時間以内・年6か月まで)。284時間を超える月は3か月を超えて続けない |
| 拘束時間(1日) | 原則13時間以内。延ばす場合も最大15時間。14時間を超える回数は週2回までを目安に、できるだけ少なくするよう努める |
| 1日の拘束時間の長距離の例外 | 1週間の運行がすべて450km以上の長距離貨物運送で、休息期間を住所地以外で取る場合は、週2回まで最大16時間 |
| 休息期間 | 継続11時間以上を与えるよう努めることを基本とし、9時間を下回らない |
| 休息期間の長距離の例外 | 上と同じ条件の宿泊を伴う長距離貨物運送では、継続8時間以上(週2回まで)。9時間を下回る休息があった場合は、運行の終了後に継続12時間以上の休息 |
| 運転時間 | 2日平均で1日9時間、2週平均で1週44時間を超えない |
| 連続運転時間 | 4時間を超えない(1回おおむね10分以上、合計30分以上の中断が必要) |

労働時間の長さは、国土交通省 四国運輸局の資料でも示されています。令和4年の年間労働時間は、全産業が2,124時間、大型トラックが2,568時間、中小型トラックが2,520時間でした。資料では、全職業の平均より約2割(400〜450時間)長いと書かれています[3]。差を計算すると、大型は444時間、中小型は396時間長い値です(筆者の計算)。
表1の求人で、泊まりや早朝・夜間の始業がある仕事を考えるときは、表2の1日の拘束時間と休息期間を目安に、会社の運行が基準の中に収まっているかを確かめてください。
応募前に会社へ確かめる5つのこと
表1で記載がなかったり、求人だけでは分からなかったりした項目を、質問の形にしました。
- 手積み・手降ろしはありますか。あるなら1日にどのくらいの量ですか
- 年間休日は何日ですか。去年の実績は何日でしたか
- 始業は何時ですか。コースや日によって変わりますか
- 泊まりの運行はありますか。週に何回、どこで休みますか
- 1日の拘束時間は、ふだん何時間くらいですか
仕事ごとのきつさは、ルート配送はきつい?、長距離ドライバーはきつい?、宅配ドライバーはきつい?で詳しくまとめています。求人票の全体の読み方はトラックドライバーの求人の見方、休日の比べ方はドライバーの年間休日の比べ方を見てください。
よくある質問
Q1. トラック運転手の1日の拘束時間は何時間までですか?
改善基準告示では、原則13時間以内で、延ばす場合も最大15時間です。1週間の運行がすべて450km以上の長距離で、住所地以外で休む場合に限り、週2回まで16時間まで延ばせます[2]。
Q2. 手積み・手降ろしのない仕事はどれですか?
今回の20件では、「なし」と明記していたのは宅配便関連(拠点間の輸送)の5件中4件、地場の5件中1件でした。長距離とルート配送では0件で、記載がない求人が多かったため、応募前に会社へ確かめてください[1]。
Q3. トラック運転手の労働時間は、ほかの仕事よりどのくらい長いですか?
国土交通省 四国運輸局の資料では、令和4年の年間労働時間は全産業2,124時間に対し、大型トラック2,568時間、中小型トラック2,520時間でした[3]。
Q4. 長距離の仕事は必ず泊まりがありますか?
今回の長距離5件で泊まりを書いていたのは1件で、4件は泊まりの有無を書いていませんでした[1]。運行の日数と休む場所は、求人だけでは分からないことがあります。
出典(公式情報)
- [1]ドラEVER 求人一覧(長距離・ルート配送のタグ一覧、地場・宅配便のフリーワード検索)から選んだ20件の詳細ページ https://doraever.jp/(2026年10月9日取得)
- [2]厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト「トラック運転者の改善基準告示」 https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/truck/notice(2026年10月9日閲覧)
- [3]国土交通省 四国運輸局「トラック運送事業をめぐる現状及び2024年問題への対応について」(2024年2月28日)2枚目、香川労働局サイト掲載 https://jsite.mhlw.go.jp/kagawa-roudoukyoku/content/contents/001771614.pdf(2026年10月9日閲覧)
この記事を書いた人
もと:物流会社で22年、中間管理職を務めた元会社員。求人票の読み方や、手当・シフトの仕組みなど、現場を知る視点からドライバーの職場選びを解説しています。
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