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宅配ドライバーはきつい、と聞いて応募をためらっていませんか。同じ「宅配ドライバー」の一覧に並ぶ求人でも、残業時間・休日・給与の形は求人ごとに大きく違います。
先に結論です。求人サイトの「宅配ドライバー」一覧に並んでいた求人18件の詳細ページを確認すると、仕事内容に宅配や個人宅への配達が書かれていたのは1件だけでした。勤務の時刻は14件に書かれていた一方、年間休日の日数と残業時間の数字は、それぞれ7件にしか書かれていませんでした[1]。
つまり、一覧の名前だけで「きつい・きつくない」は判断できません。この記事では18件の集計と国土交通省の宅配便データから、応募前に確かめる4つの項目をまとめます。
結論:きつさは「配達先・給与の形・時間・休日」の4項目で見分ける
- 配達先:個人宅か、店舗や企業か。18件のうち仕事内容に宅配の記載があったのは1件で、観光バスの運転業務の求人も3件含まれていました[1]。
- 給与の形:出来高(1個いくら)か、月給・時給か。宅配の記載があった1件は業務委託の完全出来高制でした[1]。
- 勤務の時刻と残業時間:時刻は14件に記載、残業時間を数字で書いた求人は7件です[1]。
- 年間休日の日数:日数を書いた求人は7件で、105〜120日でした[1]。
求人18件の集計:「宅配ドライバー」一覧の中身を1件ずつ確認した
集計の元は、ドラEVERの「宅配ドライバー」求人一覧です。一覧から開いた求人19件を、2026年10月8日(日本時間)に1件ずつ詳細ページで確認しました。1件は掲載が終わっていたため、残る18件を数えています[1]。
表1:「宅配ドライバー」一覧の求人18件に書かれていた項目(取得日:2026年10月8日/出典:ドラEVER 宅配ドライバーの求人一覧と各求人の詳細ページ[1])
| 項目 | 書かれていた件数(n=18) | 中身 |
|---|---|---|
| 仕事内容に宅配・個人宅への配達の記載 | 1件 | 業務委託・完全出来高制の軽貨物 |
| 仕事内容が観光バスの運転業務 | 3件 | 同じ会社の3件 |
| 勤務の時刻 | 14件 | 残る4件は0時〜0時という表記や、時間帯を選ぶ形 |
| 年間休日の日数 | 7件 | 105〜120日 |
| 残業時間の数字 | 7件 | 月5時間程度〜月50〜60時間程度 |
| 雇用形態 | 18件 | 正社員14件・パート3件・業務委託1件 |

※「宅配の記載」は、仕事内容の欄に宅配・個人宅・宅急便・ゆうパック・置き配・再配達のいずれかの語があるかで判定しました。「勤務の時刻」は勤務時間の欄に始業と終業の時刻があるものを数え、0時〜0時という表記は含めていません。件数は小さく、全国の傾向を表すものではありません。求人の本文は転載していません。
一覧に並んでいたのは、2t〜4tトラックでの店舗や企業への配送、建設資材の運搬、配送のパートなど、配達先も車も違う求人でした[1]。「宅配ドライバー」で探しても、個人宅を回る仕事とは限らないということです。
応募前に確かめる4つの項目
1. 配達先は個人宅か
仕事内容の欄で、届け先が個人宅か、店舗・企業かを確かめます。宅配の記載があった1件は、センターで荷物を受け取って個人宅へ届ける配達と、企業から企業への配送の両方を案内していました[1]。
2. 給与は出来高か、月給・時給か
その1件は業務委託の完全出来高制で、個人宅への配達は1個の単価162円、20:00~21:00は1個200円と書かれていました。研修期間中(約2週間)は1日1万円の最低保証があり、終了後に完全歩合制へ移ると記載しています。車をレンタルする場合は4万3330円(レンタル料・任意保険料・事務手数料)を、月収例から差し引いた額が最終収入になる、という書き方でした[1]。
月収例は自分で計算し直してください。この求人は慣れた人の例として、1個162円×140個で22万6800円と書かれていますが、162円×140個は2万2680円です[1]。出来高の仕事は、1日に何個届けるかで収入が決まります。業務委託と正社員の違いは軽貨物の業務委託と正社員の違いで詳しく比べています。
3. 勤務の時刻と残業時間の数字はあるか
時刻が書かれていたのは18件中14件、残業時間を数字で書いたのは7件でした。数字があった求人の中でも、月5時間程度から月50〜60時間程度まで幅があります[1]。数字がない求人は、面接で「月の平均残業時間」を聞いてください。
4. 年間休日は日数で書かれているか
日数があったのは7件で、105〜120日でした。残る求人はシフト制、週休2日、要相談といった書き方です[1]。休日の比べ方はドライバーの年間休日の比べ方にまとめています。
国のデータで見る宅配の荷物量と再配達
国土交通省によると、令和6年度の宅配便取扱個数は50億3147万個で、前年度より2414万個、約0.5%増えました[2]。
一度で受け取ってもらえず、もう一度届ける再配達の割合も国が調べています。宅配に関わる大手事業者6社ベースの総計で、令和7年10月の再配達率は約8.3%。令和6年10月の9.0%、令和7年4月の8.4%から下がっています[3]。
表2:宅配便の再配達率(大手事業者6社ベース/出典:国土交通省「令和7年10月の宅配便の再配達率は約8.3%」[3])
| 地域 | 令和6年10月 | 令和7年4月 | 令和7年10月 |
|---|---|---|---|
| 都市部 | 10.1% | 9.3% | 9.5% |
| 都市部近郊 | 8.4% | 7.9% | 7.7% |
| 地方 | 8.1% | 7.0% | 6.7% |
| 総計 | 9.0% | 8.4% | 8.3% |

※同じ資料には、大手宅配事業者3社の合計による参考値の総計も載っており、令和7年10月は9.5%です。集計の対象が違うため、6社ベースの値と混ぜて比べないでください[3]。
3つの時点とも、再配達率は都市部がいちばん高く、地方がいちばん低い値でした[3]。個人宅への配達を選ぶなら、担当エリアが都市部か地方かも面接で聞いておく項目です。
よくある質問
Q1. 宅配ドライバーは本当にきついのですか?
求人によって働き方が違うため、一律には言えません。今回の18件でも、残業時間は月5時間程度から月50〜60時間程度まで幅がありました[1]。配達先・給与の形・時間・休日の4項目を求人ごとに確かめてください。
Q2. 1日に何個くらい配達するのですか?
1人あたりの1日の配達個数を示す公的な資料は、今回確認できず不明です。宅配の記載があった1件は、月収例を1日100個や140個で計算していました[1]。これは求人の例で、実際の個数ではありません。
Q3. 業務委託と正社員、どちらがきついですか?
今回の18件では、宅配の記載があった1件が業務委託・完全出来高制、残りは正社員14件とパート3件でした[1]。どちらがきついかを比べられる件数ではありません。出来高の場合は単価と差し引かれる費用を、月給の場合は残業時間と休日を確かめてください。
Q4. 再配達は減っているのですか?
大手事業者6社ベースの総計では、令和6年10月の9.0%から令和7年10月の約8.3%に下がっています[3]。一方で、宅配便の取扱個数は令和6年度に前年度より約0.5%増えました[2]。
出典(公式情報)
- [1]ドラEVER「宅配ドライバー」の求人一覧 https://doraever.jp/job-lists/宅配ドライバーから開いた各求人の詳細ページ(2026年10月8日 日本時間に取得、19件中、掲載中の18件を集計)
- [2]国土交通省「令和6年度 宅配便・メール便取扱実績について」(令和7年8月27日) https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001906813.pdf(2026年10月8日閲覧)
- [3]国土交通省「令和7年10月の宅配便の再配達率は約8.3%」(令和7年12月26日) https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000956.html、添付資料 https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001975704.pdf(2026年10月8日閲覧)
この記事を書いた人
もと:物流会社で22年、中間管理職を務めた元会社員。求人票の読み方や、手当・シフトの仕組みなど、現場を知る視点からドライバーの職場選びを解説しています。
まずは4つの項目を、気になる求人ごとに書き出してください。
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