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長距離ドライバーはきつい?国の基準の例外と、求人20件で見る地場との違い

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長距離ドライバーはきつい、と聞いて応募をためらっていませんか。家に帰れない日がどれくらいあるのか、1日の拘束がどこまで長くなるのかは、国の基準と求人の書き方から確かめられます。

先に結論です。国の基準(改善基準告示)では、1日の拘束時間は原則13時間以内・延長しても15時間までですが、宿泊を伴う長距離貨物運送だけは週2回まで16時間に延ばせます[1]。今回集めた求人20件では、長距離10件のうち宿泊の記載が7件、年間休日の日数を書いていたのは3件でした。地場10件は宿泊の記載0件、年間休日の記載9件です[3]。

この記事では、長距離だけに認められている基準の例外、国土交通省の調査の拘束時間、長距離と地場の求人の比較から、応募前に確かめる点をまとめます。

結論:長距離のきつさは「1日の長さ」と「家に帰れない日数」

  1. 1日の長さ:宿泊を伴う長距離貨物運送では、拘束16時間・休息8時間という例外が週2回まで認められています[1]。
  2. 調査での拘束時間:平成27年の国の調査では、短・中距離運行の平均拘束時間が11時間台、長距離運行は16時間を超えていました[2]。
  3. 求人の書き方:長距離10件のうち、帰宅について書いていたのは1件、年間休日の日数を書いていたのは3件でした[3]。泊数・帰宅・年間休日は面接で確かめる項目です。

長距離だけに認められている基準の例外

トラック運転者の働ける時間は、厚生労働省の改善基準告示で上限が決まっています。2024年4月1日からの改正後の基準を、奈良労働局が掲載しているトラック運転者向けパンフレットから整理しました[1]。

表1:1日の拘束時間と休息期間の原則と、宿泊を伴う長距離貨物運送の例外(出典:トラック運転者の改善基準告示パンフレット[1])

項目原則宿泊を伴う長距離貨物運送の例外
1日の拘束時間13時間以内(延長しても上限15時間)1週について2回に限り16時間まで
1日の休息期間継続11時間以上を基本とし、継続9時間を下回らない1週について2回に限り継続8時間以上
例外の条件―1週の運行がすべて長距離貨物運送(一の運行の走行距離450km以上)で、一の運行の休息期間が住所地以外の場所でのもの
改善基準告示の原則と長距離の例外。拘束時間は原則13時間以内・上限15時間、長距離の例外は週2回まで16時間。休息期間は原則継続11時間以上が基本で9時間を下回らない、長距離の例外は週2回まで継続8時間以上
図1:1日の拘束時間・休息期間の原則と、宿泊を伴う長距離貨物運送の例外(改善基準告示パンフレットから作成)

※一の運行とは、所属する事業場を出発してから帰着するまでをいいます。休息期間のいずれかが継続9時間を下回る場合は、運行の終了後に継続12時間以上の休息期間を与える必要があります[1]。

つまり、家から離れて泊まる運行が続く働き方にだけ、1日をより長くする例外が用意されています。地場配送の1日の流れと拘束時間は、ルート配送はきつい?拘束時間の実態で詳しく見ています。

国の調査で見た長距離運行の拘束時間

国土交通省のトラック輸送状況の実態調査(平成27年9月の7日間)では、1運行の走行距離は500km以下の短・中距離運行が85.1%を占め、平均は297kmでした[2]。

同じ調査で、短・中距離運行の平均拘束時間は11時間台、長距離運行の平均拘束時間は16時間を超えていました[2]。調査は2015年のもので、2024年4月の基準改正より前の数字です。

求人20件で比べた長距離と地場

ドラEVERの求人詳細ページから、正社員の長距離10件・地場10件を2026年10月8日に確認しました[3]。仕事内容に長距離(中長距離を含む)を本務として書き、地場の記載がないものを長距離、地場または日帰りを主な運行として書いたものを地場としています。件数は小さく、1つのサイトの求人なので、相場を表すものではありません。

表2:長距離10件と地場10件の求人の比較(出典:ドラEVERの求人詳細ページ20件[3])

項目長距離(10件)地場(10件)
給与欄の下限の中央値35万円(10件、30万〜40万円)31万4,490円(10件、24万〜37万円)
給与欄の上限の中央値45万円(上限の記載がある7件)36万5,000円(上限の記載がある8件)
宿泊の記載7件0件
年間休日の日数の記載3件(中央値120日)9件(中央値105日、89〜120日)
求人の記載の比較。宿泊の記載は長距離7件・地場0件、年間休日の日数の記載は長距離3件・地場9件
図2:長距離10件と地場10件の求人で、宿泊と年間休日の日数を書いていた件数(2026年10月8日確認)

※給与欄は月給と月収(手当込み)の書き方が混ざっています。長距離10件のうち2件は、同じ会社の同じ内容の求人です[3]。

長距離の宿泊の書き方は、1泊2日、2泊3日、3泊4日、宿泊を伴う隔日勤務などでした。車中泊という言葉を使った求人はありませんでした[3]。2泊3日の運行を月7回程度と書いた求人もあります[3]。

「長距離」で探すと地場の求人も混ざる

ドラEVERの長距離の特徴タグ一覧の1ページ目から詳細を確認した12件のうち、今回の基準で長距離に当たったのは3件で、地場が4件、判定できないものが5件でした。キーワード検索で詳細を確認した6件では、長距離や泊まりはないと明記した求人が5件ありました[3]。

一覧のタグだけで判断せず、詳細ページで次の3つを確かめてください。

  1. 泊数:1泊2日か、2泊3日・3泊4日か。月に何回の運行か。
  2. 帰宅:運行の間に家に帰れる日がどれだけあるか。長距離10件で帰宅を書いていたのは1件でした[3]。
  3. 年間休日:日数が書かれているか。長距離10件で日数を書いていたのは3件でした[3]。

求人票全体の読み方はトラックドライバーの求人の見方、休みの比べ方はドライバーの年間休日の比べ方にまとめています。

よくある質問

Q1. 長距離ドライバーは1日何時間まで働くのですか?

国の基準(改善基準告示)では、1日の拘束時間は原則13時間以内、延長しても15時間までです。宿泊を伴う長距離貨物運送の場合は、1週について2回に限り16時間まで延ばせます[1]。

Q2. 長距離ドライバーはどれくらい家に帰れませんか?

今回の長距離10件では、1泊2日が1件、2泊3日が3件、3泊4日が2件の求人に書かれていました(2泊3日と3泊4日の両方を書いた求人を含みます)[3]。週に何回帰宅できるかを書いた求人はなかったため、面接で確かめてください。

Q3. 長距離は地場より稼げますか?

今回の20件では、給与欄の下限の中央値が長距離35万円、地場31万4,490円でした[3]。ただし件数が少なく、月給と月収の書き方も混ざっているため、この数字だけで長距離のほうが稼げるとはいえません。

Q4. 長距離の休息はどこで取るのですか?

基準の例外は、休息期間が住所地以外の場所でのものである場合に使えます[1]。求人では、現地の仮眠施設で休息すると書いたものや、仮眠施設ありと書いたものがありました[3]。

出典(公式情報)

この記事を書いた人

もと:物流会社で22年、中間管理職を務めた元会社員。求人票の読み方や、手当・シフトの仕組みなど、現場を知る視点からドライバーの職場選びを解説しています。

まずは表1で、長距離だけに認められている例外を確かめてから、求人の泊数・帰宅・年間休日を見比べてください。
→ 基準の原則と例外(表1)へ戻る

求人票の読み方から始めるなら、こちらにまとめています。
→ トラックドライバーの求人の見方

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