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AT限定の普通免許しか持っていないから、トラックの仕事は無理だと思っていませんか。2026年4月から、中型免許と準中型免許にもAT限定ができました。
先に結論です。AT中型免許・AT準中型免許は2026年4月1日に始まった制度で、運転できるのはAT車に限られます[1][2]。AT普通免許を持つ人が教習所で取る場合、法令で決まっている技能教習の時限数は、AT中型15時限・MT中型19時限、AT準中型13時限・MT準中型17時限で、どちらもATのほうが4時限少なくなります[3]。
この記事では、警察庁の資料と道路交通法施行規則から制度の中身を整理し、教習所の公表料金で、ATとMTの差がいくらになるかを見ていきます。
結論:AT限定で取るか、MTで取るか
- 運転できる車:AT中型免許で運転できるのは、AT車の中型自動車・準中型自動車・普通自動車です[2]。MTのトラックは運転できません。
- 教習の時限数:AT普通免許を持つ人の場合、法定の技能教習はATのほうが4時限少なくなります[3]。
- 教習所の対応:施行前から指定を受けている教習所では、AT教習車を入れるかどうかは各教習所の判断とされています[2]。今回調べた教習所では、AT中型のコースを載せていたのは中型16校のうち3校でした[5]。
AT中型・AT準中型免許はいつから、何が運転できるか
警察庁は、大型・中型・準中型の免許(仮免許を含む)と、大型第二種・中型第二種の免許にAT免許を導入しました。始まる日は免許によって違い、中型・準中型・中型第二種が2026年(令和8年)4月1日、大型が2027年(令和9年)4月1日、大型第二種が2027年10月1日です[1]。
警察庁の通達では、AT中型免許は運転できる中型・準中型・普通自動車をAT車に限る免許、AT準中型免許は運転できる準中型・普通自動車をAT車に限る免許とされています[2]。
中型と準中型の車の大きさは、道路交通法施行規則第2条で決まっています[3]。
- 中型自動車:車両総重量7,500kg以上11,000kg未満、最大積載量4,500kg以上6,500kg未満、乗車定員11人以上29人以下のいずれか
- 準中型自動車:車両総重量3,500kg以上7,500kg未満、最大積載量2,000kg以上4,500kg未満のいずれか
中型免許は原則として20歳未満には与えられず、受験には準中型・普通・大型特殊のいずれかの免許を通算2年以上持っていることが必要です。政令で定める教習を修了した人などには、19歳・1年以上の特例があります。準中型免許は18歳から取れます[4]。
法定の教習時限数はATのほうが4時限少ない
教習所で受ける技能教習の時限数は、道路交通法施行規則の別表第四で決まっています。AT普通免許を持つ人と、免許を持っていない人の行を抜き出しました[3]。
表1:法定の技能教習時限数(出典:道路交通法施行規則 別表第四[3])
| 取る免許 | 今持っている免許 | 基本操作及び基本走行 | 応用走行 | 計 |
|---|---|---|---|---|
| AT中型 | AT普通 | 7 | 8 | 15 |
| 中型(MT) | AT普通 | 7 | 12 | 19 |
| AT準中型 | AT普通 | 4 | 9 | 13 |
| 準中型(MT) | AT普通 | 4 | 13 | 17 |
| AT準中型 | なし | 15 | 23 | 38 |
| 準中型(MT) | なし | 15 | 27 | 42 |

※表の時限数は法令で決まっている数です。施行前から指定を受けている教習所などは、当面の間、従来の方法で教習してよいとされています[1][2]。教習所によって表示している時限数が違うことがあるので、申し込む教習所の料金ページで確かめてください。
教習所の料金で見たATとMTの差
2026年10月9日に、教習所の公式の料金ページを中型16校・準中型8校確認しました[5]。AT限定のコースと料金を載せていた教習所のうち、同じ教習所でATとMTの両方の金額がわかる4校を並べます。
表2:同じ教習所でのAT/MTの料金(AT普通免許を持つ人・税込・最短時限で卒業した場合。出典:各教習所の料金ページ[5])
| 教習所 | 区分 | AT | MTにする場合 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| 拝島自動車教習所(東京) | 準中型 | 13時限 215,600円 | 17時限 235,400円 | 19,800円 |
| 浦上自動車学校(神奈川) | 準中型 | 13時限 156,540円 | 17時限 188,000円 | 31,460円 |
| はまだ自動車学校(島根) | 中型 | 15時限 177,870円 | 4時限 29,700円を追加 | 29,700円 |
| 川越自動車学校(埼玉) | 中型 | 15時限 214,830円 | 卒業後に普通車でAT限定解除(26,620円)が別途 | 26,620円 |

※浦上はデイタイムの料金で、仮免許申請料を含みます。ほかの3校は仮免許申請料が別です[5]。はまだはAT中型の教習を2026年7月1日から始めています[5]。
今回の4校では、MTにするための差は19,800円〜31,460円でした。ただし調べたのは検索で見つかった教習所だけで、全国の相場ではありません。
AT限定で取るか決めるときの確認点
法定の教習はATのほうが4時限短く、今回の4校ではMTより19,800円〜31,460円安くなりました。一方で、乗れるのはAT車だけです。次の3つを確かめてから決めてください。
- 乗る車がAT車か:求人票に書かれていなければ、面接で配属される車を聞きます。
- 通える教習所にAT教習車があるか:今回の中型16校では、AT限定コースの記載がない教習所が12校、当面はMT車のみと明記した教習所が1校ありました[5]。
- MTも必要な場合の費用:川越では、AT普通免許の人がMT中型を希望する場合、卒業検定合格後に普通車でAT限定解除(税込26,620円)が必要と案内しています[5]。
なお、MT普通免許を持っている人について、春日部は中型・準中型、川越は中型について、AT中型(準中型)の教習でMT中型(準中型)免許になると案内しています[5]。該当する人は申し込む教習所に確認してください。
求人票の給与欄の読み方は、トラックドライバーの求人の見方でまとめています。けん引の免許が必要な仕事はトレーラーの免許と求人をご覧ください。
よくある質問
Q1. AT限定の中型免許はいつから取れますか?
中型・準中型・中型第二種のAT免許は、2026年4月1日に始まりました。大型は2027年4月1日、大型第二種は2027年10月1日からです[1]。
Q2. AT中型免許でMTのトラックは運転できますか?
できません。AT中型免許で運転できる中型・準中型・普通自動車は、AT車に限られます[2]。
Q3. AT準中型免許は、AT普通免許を持っていると何時限で取れますか?
法定の技能教習は13時限です。MT準中型は17時限です[3]。
Q4. どの教習所でもAT中型の教習を受けられますか?
受けられるとは限りません。施行前から指定を受けている教習所などは当面の間、従来の方法で教習してよく、AT教習車を入れるかは各教習所の判断とされています[1][2]。今回調べた中型16校では、AT中型のコースを載せていたのは3校でした[5]。
出典(公式情報)
- [1]警察庁「AT大型免許等の導入及びMT免許の技能試験等の方法の見直しについて」 https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/menkyo/menkyo_atogata.html(2026年10月9日閲覧)
- [2]警察庁 通達「道路交通法施行規則等の改正に伴う運用上の留意事項について」(令和6年10月21日 警察庁丁運発第214号) https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/menkyo/20241022ryuuijikou.pdf(2026年10月9日閲覧)
- [3]道路交通法施行規則 第2条・別表第四(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/335M50000002060(2026年10月9日閲覧)
- [4]道路交通法 第88条・第96条(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105(2026年10月9日閲覧)
- [5]各教習所の料金ページ:拝島(AT準中型)・拝島(準中型)・浦上・はまだ・はまだ(お知らせ)・川越・春日部、ほか、中型16校・準中型8校の計24件の料金ページ(2026年10月9日閲覧)
この記事を書いた人
もと:物流会社で22年、中間管理職を務めた元会社員。求人票の読み方や、手当・シフトの仕組みなど、現場を知る視点からドライバーの職場選びを解説しています。
まずは表1で、自分の今の免許から何時限で取れるかを確かめてから、通える教習所のAT教習車の有無と料金を比べてください。
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